八ヶ岳山麓 鼻戸屋 (1424m) 2011年3月13日

所要時間 6:32 遊歩道入口−−6:56 鼻戸屋 7:10−−7:22 遊歩道入口

概要
 富士見高原スキー場の山。地形図には書かれていないが山頂付近は公園化されており車道も通っている。ただし車の進入は途中の駐車場まで。山頂は東屋と展望台があり、展望台からは甲斐駒や北アが見える。積雪のため三角点は確認できなかった

 2011/3/11(金)、三陸から福島沖を震源とするプレート境界型超巨大地震が発生、M9.0と国内最大規模だった。東京では震度5弱の揺れであったが今まで体験したことがないほどの強い揺れで、鉄筋コンクリート3階建の3階にいたが棚が全て倒れるのではないかと思われるほどであった(実際には棚の上の物が僅かに落ちたりファイルが落ちただけ)。建物に被害はなかったが震度5弱であれでは震度7なんかきたら鉄筋の建物でも持たないのではないだろうか。その強震に併せて大津波の被害。被災地の死者数は未だ不明だが万人の桁に乗りそうとのことで未曾有の言葉どおりの巨大な被害は間違いない。復旧にどれほど時間がかかるのか予測はつかず、関東近郊では既に計画停電(初日はまともな計画性があるとは言えない対応だったが)も実施されており、ガソリンスタンドや食料品スーパーは買占め客で大混乱。近くのスーパーでもほとんど食料品が姿を消して私の食料もピンチになるほどで、影響は広範囲、長期に渡りそうだ。この先の景気も心配だ。

 今週末は旧片品村の六軒山に向かう予定だったが地震の影響で高速道路は全て通行止めで、一般道を使うにも高速が使えない状況なので物流業者が一般道にあふれて大渋滞確実なので東京でおとなしくしていた。土曜日になって栄村付近を震源とする地震が発生して長野北部や十日町付近もヤバくなったが、東名、中央道の通行止めが解除されそちら方面は行けることになった。花粉を考えれば東名方面は論外で中央道方面しか選択肢はなく、日帰りを考えるとできるだけ近場にしたい。花粉を考慮すると高地が望ましく、それらの条件で検索した結果、、八ヶ岳山ろくの鼻戸屋に決めた。ここは道路から僅かしか登らない小さな山で物足りないがしょうがない。富士見高原スキー場のすぐ近くのピークというか肩で標高は1500m弱、この界隈は笹は考えられないので籔の心配はなく、雪があるか微妙な高さである。ただ、この標高ならもう杉の植林は無いはずだ。

 土曜夜に出発したが中央道は上下線ともガラガラであった。小淵沢ICで降りて標高を上げ、県道が左に分岐するところで左に入ってあとは道なり。道の両側には雪が残り、これなら雪も期待できそうだ。スキー場の案内が出てきたところで右折、そのまま直進するとホテルのような大きな建物を通過して大きく右カーブする手前に地形図の破線に該当する遊歩道入口があった。とりあえずはここから出発すればいいだろう。近くの路側の残雪をどかして車を置いて仮眠した。ここまで来ると花粉は全く感じられず目のかゆみが皆無で久しぶりに快適な一夜を過ごせた。

遊歩道入口の上部 遊歩道入口の下部。ホテルあり
遊歩道入口
案内図。展望の丘広場が鼻戸屋三角点がある場所

 翌朝、あまり冷え込まなかったようでガラスの水滴は水のままだった。飯を食って出発。まずは遊歩道(というか舗装された車道)を歩く。入口には案内標識があり、それによるとこの先に駐車場があるらしい。ただ、この車道入口には車両進入禁止の看板があったので一般車は入らない方がいいだろう。一応路面は除雪してあった。

隣はスキー場 斜面は白樺が多い

 車道はジグザグに上がっているので面倒だからショートカットしようと思ったが、斜面には鹿避けの柵があってショートカットできず、そのまま車道を歩いたが最初のカーブで柵が終わり、その後は残雪に覆われた落葉樹林を適当に上がっていく。雪はあまり締まっていないが深さ数cmなので問題なし。鹿の足跡があちこちに見られた。

駐車場。ここまで車で入れる 駐車場より上部は進入禁止

 やがて駐車場に到着、ここも半分くらいが除雪されていて轍も残されていた。甲斐駒の展望がいいが、この上の方がもっと展望が得られると考えて写真は後回しにした。もし上で展望が無ければ帰りにここで撮影すればいいだけだ。駐車場からさらに上には未舗装の車道が延びているが施錠されたゲートがあり、ここまでは一般車でも入っていいようだった。

鼻戸屋展望台 展望図
鼻戸屋展望台から見た北アルプス(クリックで拡大)
鼻戸屋展望台から見た南アルプス北部(クリックで拡大)
鼻戸屋展望台から見た甲斐駒と坊主山
鼻戸屋展望台から見た離山

 林道の法面は急なのでゲートの横を抜けて林道を歩く。気温が低いので土が凍って泥濘もなく快適だ。ジグザグに上がって傾斜が緩むと公園に到着、東屋と展望台があった。展望台は下の駐車場よりずっと展望が良く、富士山、南ア北部、乗鞍岳、そして槍穂から常念、餓鬼岳が見えていた。やや空気の透明度が悪く北アは霞みがちだが見えただけでもOKだろう。

山頂部の公園 この付近に三角点があるはずだが

 公園内は5〜10cm程度の積雪が一面を覆っており三角点の場所が皆目分からない。地形図を見ると肩の先端より南寄りに見えるが、なにせ元の地形が広い肩なので積雪現場で探すのは困難だった。それらしき場所を歩いて雪が盛り上がったところの雪を足でどかして三角点探索を行ったが見つけることはできなかった。GPSを使ったが同じ。まあ、しょうがない状況だな。

 帰りは林道を可能な限りショートカットして車に戻った。

 

2000m未満山行記録リストに戻る

 

ホームページトップに戻る